Timon lepidus
Reptilia → Squamata → Lacertidae → Timon → Timon lepidus
Laiò, Sgurbia
オセレーテッドトカゲ( Timon lepidus )は、ヨーロッパ最大のカナヘビ科であり、頑丈な体を持ち、全長は最大60 cmに達します。その約3分の2は尾です。
成体のオスは特に発達した頭部と強力な顎を持ち、鮮やかな体色と背中の細かい黒っぽい網目模様が際立っています。
オスの繁殖期には、体側に並ぶ明るい青色の眼状斑(アイスポット)が黒い縁取りとともに特に目立ちます。
メスは控えめな色彩で、体も小さく、幼体と似た灰色がかった色合いと小さな眼状斑を持ちます。孵化直後の幼体は約7 cmで、すでに特徴的な模様と淡い体色が見られます。
オセレーテッドトカゲはイベリア半島、フランス南部、リグーリア西部に分布し、この地域が分布の東限となります。
リグーリアでは特にサヴォーナ県において、歴史的な生息地が限られていましたが、近年ガルレンダ、トイラーノ、ボイッサーノなど新たな発見地も加わっています。
海抜0 mから標高700 mまで生息しますが、ティレニア分水嶺を越えることはありません。
日当たりの良い地中海性の開けた環境を好み、ガリーグ、オリーブ畑、石垣、放棄された採石場などに生息します。
植生はまばらで、日光浴や体温調節に適した基質が選ばれます。
日中活動性で、強い日光を好み高温にもよく耐えます。
3月から10月にかけて活動し、繁殖期にはオス同士が縄張り争いを繰り広げます。
4月から6月にかけて、メスは岩の隙間や倒木の下など安全な場所に7~20個の卵を産みます。
卵は通常9月までに孵化します。
警戒心が強く素早く逃げるため、近づくのは容易ではありません。
主に昆虫などの無脊椎動物を食べますが、他のトカゲや小型哺乳類、ヘビなどの小型脊椎動物も捕食します。
時には熟した果実も食べることがあり、機会主義的な食性を示します。
オセレーテッドトカゲは、ヘビクイワシ(Circaetus gallicus)、イヌワシ(Aquila chrysaetos)、ワシミミズク(Bubo bubo)、モンペリエヘビ( Malpolon monspessulanus )、ヨーロッパアナグマ(Meles meles)、アカギツネ(Vulpes vulpes)などの地上性捕食者に脅かされています。
特に幼体はさらに多くの捕食者に狙われやすいです。
人間には無害であり、オセレーテッドトカゲはリグーリアにおける貴重な自然遺産とされています。生息地の分断や希少性のため、地域で保護対象となっています。
その大きさと鮮やかな色彩から、しばしば観察者の注目を集めます。